借入金リスケジュールの出口戦略
借入金リスケの出口戦略は、リスケジュール(返済計画の変更)
1. 経営改善計画の実行
借入金リスケは一時的な救済措置であり、
2. キャッシュフローの改善
安定したキャッシュフローを確保することは、
3. 新たな資金調達手段の確立
返済能力を高めるためには、
4. 財務構造の再編
可能であれば、借入金の返済をしやすくするために、
5. 業務の多角化・新事業の開拓
一つの事業に依存している場合、リスクが高くなります。
6. 信用の回復
リスケ後は、信用力を回復するための行動が重要です。
7. リスケ後の返済スケジュールの管理
リスケ後に通常の返済スケジュールに戻る際は、
8. モニタリングとフィードバック
リスケ後の計画が順調に進んでいるかどうかを定期的に評価し、
リスケの出口戦略として考えたい資本性劣後ローン
最も利用されているのが日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)です。取扱いを令和2年8月から開始しており、令和5年3月末時点での融資実績は、8,335先、1兆296億円となっております。
資本性劣後ローンのメリット
- 最大20年後の一括返済
- キャッシュの増加
- 信用力アップ(債務格付けアップ)
資本性劣後ローンのデメリット
- 黒字のときは金利が高い
赤字の場合、融資後3年間は0.5% 以後、税引後利益0円未満は0.5%のまま 黒字の場合、税引後利益0円以上は最大2.95%(通常版は4.65%) ※黒字、返済期間によって金利設定が変わります。
利用対象者
- 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方
- 事業計画を作成し、民間金融機関等による支援を受けられる等の支援体制が構築される方
ちょっと分かり難いので噛み砕くと ✓ おおむね1年以内に民間金融機関から融資または出資を受けられる会社 ✓ 民間金融機関から支援が受けられない場合、認定支援機関の支援を受けて計画作成できる会社
資金使途
長期運転資金、設備資金
融資限度額
15億円(通常版は10億円)※資本金1千万未満の場合は7,200万円
返済期間
5年1ヶ月~最大20年後の一括返済
利率
赤字の場合、融資後3年間は0.5% 以後、税引後利益0円未満は0.5%のまま
黒字の場合、税引後利益0円以上は最大2.95%(通常版は4.65%)
※黒字、返済期間によって金利設定が変わります。
担保・保証人
無担保、無保証人
その他
5年間は原則返済負荷
最もお勧めする使い方
銀行融資はリスケ中、債務超過だが黒字転換が見えてきたタイミング
民間金融機関との協調で公庫の資本性劣後ローンを利用することで一気に資金繰りの悩みを解消して金融機能を回復させる。
実行ための必須条件
リスケ中でも、債務超過でも、新規融資を再開させる3つの前提条件
- 収益力 正常な返済ができる利益構造の構築
- 安定性 債務超過をできれば5年以内、最長でも10年以内に解消できる
- コミュニケーション能力 経営計画(事業計画)の作成、決算内容の報告、説明などを行ない銀行の協力を得る
こんな使い方はNG
決算内容が実態ではない、粉飾決算で資本性劣後ローンを申請
契約書の特約条項に記載されている「表明保証違反時の処置」になり、融資の一括弁済及びペナルティ金の支払いが課されます。
まとめ
借入金リスケの出口戦略は、単に返済を続けるだけでなく、